この度の石川県能登地方を中心とした地震で被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に心からお悔やみを申し上げます。また、被災地域の一日も早い復興をお祈りいたします。
ジェイジェイドリーム 代表 藤井 実
2024年になりみなさまが新年を祝っているなか、石川県能登地方を中心とした地震が発生しました。弊社の知人にも能登半島で過ごしていた方が数名おり、現在もそのまま現地で復興支援の活動をおこなっております。
大阪でも大きい揺れを観測しており内閣府ホームページでは大阪や兵庫でも負傷者が出たと公表されています。
本記事ではそんな被害に遭われたお客様へ、住宅部分に焦点をあてて、様々な対応方法を紹介していこうと思います。
地震被害に遭った時に知っておきたいこと
地震被害に遭った場合に様々な対応方法があります。実費で修理などの対応を決める前に知っておいた方が良い内容は以下の通りです。
- 地震(火災)保険を利用する
- 復興の補助制度を使用する
- 今後に備えて耐震補助制度を使用する
- その他の補助制度を使用する
この3点についてご説明していきます。
地震(火災)保険を使用する
まず、保険には地震保険専門の物や火災保険の追加オプションとして地震が対象になるものがございますので、現在入っている保険の種類を確認してみてください。
火災保険という名前のものしか入ってないからと諦めている方が実はとても多いです。
実際は使える場合もありますので、一度ご相談ください!
地震が対象になっているか確認している間に、現状の破損箇所の写真を撮影しておくことも大切です。スマートフォンのカメラ機能で十分なので、できるだけいろんな角度から何枚も撮影しておいてください。
保険の見方がわからない、撮影の仕方がわからない、被害部分が高所で危ない、などの場合は弊社の専門家が確認、撮影いたしますのでお気軽にご連絡ください。
保険が対象であることがわかりましたら、保険会社に連絡し、請求に必要な書類をもらい、必要書類を集め返送します。この時に見積書が必要になりますので、こちらもご連絡いただければお見積書を作成いたします。
また、水が漏れるなど生活に支障が出る場合は応急処置であれば、先に対処していても問題ない場合がほとんどですので、こちらの対処をおこないます。
後日、保険適応の連絡が入り次第、お客様と相談し工事に入らせていただきます。
復興の補助制度を使用する
住家の延床面積の10%以上が被害を受けた場合には内閣府(防災担当)より施行されている『被災住宅の応急修理』制度が利用できる可能性があります。
こちらの制度は今回の地震を受けて新たに制度が組まれる可能性がありますので、最新情報は内閣府ホームページをご覧ください。
準半壊の場合
対象者 | 災害のため住家が半壊(焼)に準ずる程度の損傷(以下、「準半壊」という。)を受け、自らの資力では応急修理をすることができない者 | 住家の延床面積の10%以上20%未満の損傷を受けたもの、または、住家の主要な構成要素の経済的被害(=損害割合)が10%以上20%未満のものを指す |
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費用の限度額 | 居室、炊事場、便所等日常生活に必要最小限度の部分に対して、1世帯当たり343,000円以内 | ・特別基準の設定はなし・1世帯当たり平均ではなく各世帯ごとの基準額 |
救助期間 | 災害発生の日から3ヶ月以内に完了(国の災害対策本部が設置された災害においては6ヶ月以内に完了) |
大規模半壊・中規模半壊・半壊の場合
対象者 | ①災害のため住家が半壊(焼)し、自らの資力では応急修理をすることができない者 ②災害のため大規模な補修を行わなければ居住することが困難な程度に住家が半壊した者 |
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費用の限度額 | 居室、炊事場、便所等日常生活に必要最小限度の部分に対して、1世帯当たり706,000円以内 |
救助期間 | 災害発生の日から3ヶ月以内に完了(国の災害対策本部が設置された災害においては6ヶ月以内に完了) |
耐震補助制度を利用する
今後に備えて自宅の耐震基準の診断や耐震工事をおこなう場合にも補助金の対象となります。耐震工事をするためにはまず耐震診断を行う必要があります。
耐震診断は自己負担は5000円程のみで可能です。
診断後に必ず工事をしなければならないというわけではありませんので、ご自身の住まいが大地震に耐えられるかを知るためにもおすすめです。
その他の補助制度を利用する
災害用として公募されていなくても、住宅に関する補助金はたくさん存在しています。保険や災害補助制度で修理ができないとなった場合には、こちらを利用を検討してみてもいいでしょう。
補助制度には「子育てエコホーム支援事業」や「先進的窓リノベ事業」などの国が取り扱うものや地方自治体で独自に行っているものがあります。
保険が利用できない場合には現場住所で利用できるものをお調べいたします。
まとめ
日本に住んでいる以上、今後も地震は発生すると思っていた方がいいでしょう。ただ阪神大震災のころに比べると、同水準の地震が発生した場合でも被害は格段に小さくなっています。これは阪神大震災以降、住宅の耐震基準が大きく見直され、自身に強い住宅が増えた結果だと考えられます。
また、東日本大震災では過去最悪の津波被害が発生しました。今回の石川県能登地方を中心とした地震では結果として街を飲み込むような津波は発生しませんでしたが、東日本大震災に学び、みなさま直ぐに避難したのではないでしょうか?
大きな地震が起こるたびに学び、日本は地震に強い国になっていっています。それは一人ひとりの意識が何よりも大切です。そんなみなさまに住宅のプロとして住宅の部分だけでも力になりたいと考えています。
何が保険適用になるか、どんな補助金が使えるかなど、経験がないとわからないことも多くあります。住宅で何か気なる部分があれば、ぜひお気軽にご相談いただきたく思います。