太陽光発電システムに組み込まれているパワコンと呼ばれるパワーコンディショナーの交換時期を把握している方は少ないのではないでしょうか？

こちらの記事ではそんなパワコン交換のタイミングや費用について解説していきます。

パワコンとは？

パワコン（パワーコンディショナー）は太陽光システムが生み出した電気を家庭で使用できるようにするための機械です。直流で流れる電流を交流に変換し、電気を安定して出力します。

全ての電気がパワコンを通過するため、古くなり変換にロスが生まれてしまうと性能に大きな影響をあたえてしまう重要な機械といえます。

パワコンの交換時期は？

パワコンの交換時期は給湯器などと同じで一般的に約10年と言われています。一方でソーラーパネルは法定耐用年数が17年となっており20年以上使用が可能と言われています。パワコンは概ねその半分ということなので、一度は必ず交換が必要ということになります。

パワコンの劣化で起こり得る事態

発電量が下がる

太陽光発電導入時の発電量と比べて今の発電量が下がっている場合、ソーラーパネルの劣化が原因と考える方が多いですが、実はパワコンの劣化が原因である可能性が高いです。パワコンが原因の場合、パワコンを交換するだけで発電量が大きく回復します。

エラーコードの頻度が高くなる

最近エラーコードの頻度が増えてきたという方は注意が必要です。パワコンは精密機械ですので、機器内の部品が大きく劣化している可能性があり、１箇所の部品の破損がより大きな破損の原因になってしまう可能性があります。

パワコンの交換費用は？

パワコンの交換費用は約30～40万円くらいとなっています。

部品交換だけの場合は5～10万円くらいとなっていますが、メーカー保証期間であればパワコンの交換費用はかかりませんので、できるなら期間内に交換することをオススメします。

パワコン交換メリット

電気効率がアップする

古くなってロスが生まれているパワコンを交換すると、もちろんその分のロスは回復します。さらに10年前のパワコンよりも現在のパワコンの方が圧倒的に性能が向上しているため同じシステムでも発電量が大きく上がる可能性があります。

修理を繰り返すより無駄な費用がかからない

軽微な症状であれば修理で十分な場合もあるでしょう。ですが、保証期間外の修理は手間も時間もかかってしまいます。また一度で完全に治るとかもわかりません。何度か修理しているうちに結果的に交換費用の方が安く済むということも考えられます。

メーカー保証が受けられる

交換すればまた新たにメーカー保証が受けられます。

パワコン交換の蓄電池導入がおすすめ！

蓄電池とは太陽光発電システムで作られた電気を蓄えることができる機器ですが、パワコンを交換するタイミングでの導入がかなりおすすめです！
なぜなら、蓄電池とパワコンは別の機械ですが、その両方の機能を備えている『パワコン機能付き蓄電池』があります。修理費用や交換費用を1台にまとめることができ、取り付け時やメンテナンス時の両方に対し経済的にメリットが高いです。

蓄電池導入は経済的にメリットが高い

電気代が月2万円ほどだった家庭が月3万円、4万円と今後も高騰することが予測されるなか、自家消費すれば、その月2万円や3万円といった金額をなくすことができます。これは現状の単価で売電するより経済的なメリットが高いということになります。

	売電	自家消費
通常の電気代	年間178,189円 総務省統計局の2022年5月～2023年4月の4人家族の電気代平均額
太陽光システムの利益	年間70,112円の収入 ※4.5kWで85%売電の2023の基準値	収入はないが電気支払いも０円
結果の支払額	-108,075円	0円
結果	1年間で108,075円も差が出てしまう

災害時の利点が大きく向上する

『災害時や非常時の備え』のために太陽光発電を導入した方も多いのではないでしょうか？自然災害の多い日本ではいつどこで災害が発生し、停電になってもおかしくありません。停電した場合に蓄電池がない場合では日中しか電気を使えず24時間稼働が必要な冷蔵庫などの電気はすぐに途絶えてしまいます。蓄電池が電気を溜め込んでくれることで、多くの家電製品などの電気を供給し続けることができ、せっかく持っている発電し続けられる太陽光システムの利点を最大化できます。

まとめ

いかがでしたか？パワコンの交換時期を知ることでそれぞれのご家庭で対策を考えることが可能です。
10年まであと3年あるという方であれば、残りの期間で交換費用として積み立てておくのもいいかもしれません。

また、太陽光発電は決して安い買い物ではありません。太陽光パネルの利点を最大化するためにもパワコンだけで交換するよりも蓄電池との一体型がオススメです。

SDGsなどの環境に配慮した施策も活発になってきており、太陽光発電の需要はより高まっていくと考えられます。せっかくの太陽光発電システムを最大限に生かして豊かな暮らしを送ってください。